モニターに縦のラインが入り、そこから画面が暗くなり動かなくなるということで修理依頼が来ました。縦の筋が入るトラブルの多くはモニターケーブル、モニター本体、パソコン本体のグラフィック関係の故障がほとんどです。
他社での診断結果
このお客様、弊社に来る前に某大手のヤ〇ダ電機にて診断してもらったのですが、結果を聞くと、使用しているグラフィックカードとの相性が悪く、それによりグラフィックボードが故障してしまい合併症でマザーボードとHDDも壊れているかもしれないというお話しでした。
ん・・・怪しい。過去にも違うお客様がヤ〇ダ電機で診断した際になりふり構わず「ここが故障してるかもしれません」とか言って不安にさせていた経緯がありましたが、憶測でここが壊れているとか言うのは本当に診断しているの?と疑ってしまいます。
しかも修理はせず、新品のパソコンを勧められたということです。
故障個所の絞り込み
まずは弊社のモニターにパソコンを繋げて起動してみるとお客様のいう通りモニターに縦に筋が入ったことを確認。この時点でモニターの故障ではないということが判明しました。
次に、グラフィックカードを取り外し、マザーボードについているデフォルトのコネクターにケーブルをさして起動してみると縦の筋が何事もなく消えました。しかも、そのまま起動し普通に立ち上がってしまったという・・・。
今度は故障の疑いのあったグラフィックカードを違うパソコンに接続してみましたが同じく縦に筋が入ったことでグラフィックカードの故障が決定です。
グラフィックカードの交換
在庫であった新しいグラフィックカードに交換しました。(作業時間5分)起動させてみるとすんなり起動。
恐らくパソコンが起動しなかった原因はグラフィックカードの故障により、モニターに正常に表示されていなかっただけなのでは?と推測します。
ヤ〇ダ電機が指摘していたマザーボードとハードディスクの合併症での故障というのが気になったので念のため負荷テストを実施、ハードディスクも診断してみましたが問題なかったです。
結論
本体のO/Hを実施し、同性能のグラフィックカードに交換し、負荷テストを14時間実施し修理が完了
グラフィックカードとの相性が悪いではなく、単なるグラフィックカードの故障によるものと判明しました。また、合併症でパソコンが起動しないのではなく、起動しているけどグラフィックカードの故障により、モニターに映すことができなかっただけであり、実は裏でOSが通常通り起動していたということになります。修理時間は5分で、診断とチェックで実に14時間費やしてしまいました。全く人騒がせです。